2012年02月27日

自分を変えるのではなく、扱い方を学ぶ

今日の昼過ぎにマクドナルドに行くと、男子中学生の集団がいて、大きな声を出してふざけあっていました。

中学生にありがちな、荒々しい動き。

彼らの後ろに並びながら、そんな荒々しい動きの1つ1つに、私の身体が反応しているのに気付きました。

妙に感覚が繊細になっていて、警戒しているのです。

ビクッとしたり、イラッとしたり、

普段はこんなことは無いのですが、今日の自分の反応は驚くほどデリケートでした。

いったいなぜこんなにデリケートになったのか?

答えはすぐに分かりました。

今日の朝からずっと、PCに向かって書き仕事をしていたからです。

書き仕事をすると、頭をものすごく精妙に使うので、神経が研ぎ澄まされていきます。

そして、気が頭にばかり集まり、身体がガラ空きになります。

その状態は、外界の刺激に対して、ものすごく弱い状態なので、ちょっとした刺激に過剰に反応するのです。

つまり、たまたまデリケートなモードになっていたということです。

私は中学生達の後ろに並びながら、身体を伸ばしたり呼吸法を行なったりしながら、普段のタフな自分に戻して行きました。

しばらくすると、しっかりと感覚を立て直すことができて、いつも通りマクドナルドの雑多な客層の荒々しい雰囲気の中で、落ち着いて食事をすることができました。

さて、今日あった何気ないエピソードをお話ししましたが、この場面から皆さんにお伝えしたいことが3つあります。

それは

(1)本来の持って生まれた性格が原因ではなく、気を使う仕事柄、経験によって繊細な性格になっているケースもありえるということ。

(2)誰しも、自分の性格の中には、繊細モードもあれば、イケイケモードもあり、それらは場面場面で細かくモードチェンジしている。

(3)以上の2点を理解することで、自分を変えることは可能である。



の3点です。

では、1つ1つ見て行きましょう。

(1)本来の持って生まれた性格が原因ではなく、気を使う仕事柄、経験によって繊細な性格になっているケースもありえるということ。

「人と上手く話せない。」という訴えで、カウンセリングに来られたクライアントさんにお話しを伺ってみると、

それは性格(パーソナリティ)の問題ではなく、職業病だというケースが多々あります。

例えば、プログラマーで仕事上のコミュニケーションも大半がメールで済んでしまうために、会話をすることがない。

少しのミスも許されない厳密さを求められる仕事のため、プライベートで雑談のような砕けた会話ができない。

などがそれです。

脳というものは、驚くべき自由度があり、よく使う神経回路は発達し、使わないものは消滅していきます。

ですので、特殊な仕事環境によって最適化された脳が、対人関係の上では問題になることが多いのです。

つまり脳の使い方にも、バランスが必要だということです。


(2)誰しも、自分の性格の中には、繊細モードもあれば、イケイケモードもあり、それらは場面場面で細かくモードチェンジしている。

「緊張してしまって、人と会話ができない。」と訴えるクライアントさんに、「緊張せずに会話ができる相手はいませんか?」と訊いてみると、

「そういえば母親とか家族となら大丈夫ですね。」と返ってきます。

当然のことと思われるかもしれませんが、これはとても大切な気付きです。

なぜなら、これはその人に「リラックスして話す能力が無い。」のではなく、「能力はあるが、必要な時に引き出すことができない。」ということを表しているからです。

能力が無い。

から、

能力はあるけど必要な時に引き出せない。

へと、とても大きなパラダイムシフトです。

そして最後です。

(3)以上の2点を理解することで、自分を変えることは可能である。

以上の気づきから、職業柄、偏った脳の使い方をしているなと思ったら、それを修正するために、人と雑談する機会を取り入れる。

そして、

パーソナリティの面では、繊細で緊張しやすい自分を、強い自分に変えるのではなく、

繊細な自分のモードはそのままに、外行きモードの自分を育てていくことを意識する。

そして、その外行きモードをいつでも必要な時に引き出せる訓練をしていくわけです。

自分を変えるのではなく、モードを育てて扱い方を学ぶ。

そうすると、繊細さは自分の性質として残しつつ、それが使える所では使いつつ、一歩外に出たら、臆すること無く人間関係を楽しむことができます。

繊細な自分を守るための盾となるモード(キャラクター)を手に入れることができるのです。

まずは、いろんな場面で、いろんなモード(キャラクター)の自分が出てきていることに気付くことから始めてみましょう。


ラベル:HSP
posted by ms at 19:44| Comment(5) | HSP(繊細すぎる人) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月20日

晴れない気持ちを解消するフォーカシング

みなさん、こんにちは。

カウンセリングやセミナーの準備に追われていまして、こちらのブログもすっかりご無沙汰になっておりました。

でも、HSP(過度に繊細な人)やエンパス、そして自己尊重(セルフ・エスティーム)の低さ、そういったことで生きづらさを感じていたり、悩んでいらっしゃる方がとても多いことは、日々のカウンセリング経験の中で実感しています。

そして、カウンセリングに来られる方というのはほんの一部で、その裏にはカウンセリングに行く勇気が無く、一人で悩んでネット調べて、なんとか自己解決しようと頑張ってらっしゃる人達がたくさんいらっしゃるのだと思います。

このブログはそういった人達に向けて、ゆっくりと丁寧に大切なことを伝えて行こうと思っています。

今後ともよろしくお願いします。

それでは本題です。

前々回の記事で、HSP(過度に繊細な人)として生きていく上で必要な能力として、感情読解能力が大切だよ、というお話しをしました。

>>こちらです。

感情読解能力と言いましても、人の感情を読む能力ではありません。自分自身の微妙な感情の変化を正直に読み取る能力のことです。

自分が今、どんな感情を感じているかに気づく能力と言っても良いでしょう。

この能力が高まると、

日常的に感情の渦に巻き込まれやすいHSPでも、しっかりと自分の感情に気づい整理ができるようになり、自分を落ち着かせることができます。

そして、もう1つの利点としては、この熾烈な競争社会の中で、繊細なHSPがお金を稼いで食べていくための能力としても役立つのだと説明いたしました。

詳しくは繰り返しになりますので、こちらをお読みください。


では、どうやってこの感情読解能力を磨いていけば良いのか?

今日はその部分についてお話ししたいと思います。


【感情とは何だろう?】

はじめに、そもそも感情とは何であるかというお話しから進めて行きましょう。

怒り、悲しみ、喜び、罪悪感、虚しさ、感情にはいろんな種類がありますが、それら感情とは一体何なのでしょうか?

例えば怒りという感情について、考えてみましょう。

怒りという感情はいったい何なのでしょうか。どこに発生するどんな感覚なのでしょうか。

今、少し時間を取って、過去に感じたことのある怒りの感情を思い出して、それを感じてみてください。

はい。

面倒臭がらずに、


少し、

やってみてください。

…。



いかがでしたでしょうか。

怒りという感覚を感じようとすると、自然に自分のお腹や内臓に意識が向かったと思います。


そうなのです。


怒りという感情はお腹に発生するある種のエネルギーなのです。

「腹が立つ。」「はらわたが煮えくり返る。」「腹に据えかねる。」など、いろんな慣用表現が、

腹の感覚=怒り

と、表現していることからも分かりますね。

そのように、

怒り、虚しさ、恐れ、喪失感、悲しみ、喜び、焦燥感、罪悪感、といった全ての感情というものは、身体に発生したエネルギーなのです。

例えば、罪悪感はみぞおち辺りに発生したモヤモヤとしたエネルギー。

喪失感は胸のあたりがごっそりと抜け落ちたようなエネルギー。

という風に、全ての感情は身体感覚として感じ取れるものなのです。

ですので、感情読解能力を鍛えるとは、自分自身の腹のムカムカを感じ取る、身体感覚を鋭敏に磨いていくことに他ありません。


【感情を感じるレッスン】

それでは実際に感じてみましょう。

今、ご自分の

お腹

みぞおち



のど

辺りに意識を向けてみましょう。

そして、そこに何かわだかまっていたり、モヤモヤと居心地の悪さを感じている感覚が無いかを探してください。

そしてそれをしっかりと意識で捉えて感じてみてください。

どこが、どんな感覚ですか?

モヤモヤ、ざわざわなど、言葉で表すとするとどんな言葉になりますか?

色があるとしたら何色をしていますか?

形があるとしたら?

重さがあるとしたら、重いですか軽いですか?

そうやって、感情感覚を特定して色や形として捉えていくと、どんどんはっきりとしてゆきます。

脳がその曖昧な感覚を具体的に認識し始めるのです。

そして、そうなっていくると、その感情は扱えるようになってきます。

その感覚は、意味や思いを持って存在していますが、その思いにはまだ言葉がついていません。

具体的な例で言うと、

モヤモヤとしていますが、まだ「友人の一言で、自分を軽く見られたように感じて納得行っていない。」という本当の気持、正確な言葉はまだ付いていない状態です。

だから、モヤモヤしたままなのです。

そこで、その感覚の本心に気づいて、モヤモヤに正確な言葉をつけてあげて、理解してあげると、そのモヤモヤは小さくなります。

感情が解消するのです。

ですので、ここで大切な質問は

「その感覚は今何を感じて、私に何を伝えようとしているの?」

という問いかけです。

「何を思ってるの?」「何を感じているの?」と何度も質問しながら、その身体感覚にしっかり意識を向けて、言葉を本心を引き出そうと集中してください。

そうすると、なんとなく、こういう気持ちだったんだと気付けるかもしれません。

はっきりとした言葉としては分からないけど、なんとなく、それが怒りだったのか違和感だったのか、悔しさなのか、感情の種類はわかるかもしれません。

この身体感覚の声に気づいて言語化できる能力。

それが感情読解能力です。

何か小さな違和感を感じる度に、こういったワークを重ねることで、感情読解能力は磨かれていきます。

逆に、身体感覚に意識を向けずに、頭だけで考えを整理していると、この能力は永遠に磨かれず、

「頭ではわかってるんだけど、なんかモヤモヤしている。」という状態から抜け出せなくなります。

以上、長々とご説明してきましたが、今体験していただいたワークはフォーカシングと呼ばれる心理療法の1つです。

フォーカシング 

ユージン・ジェンドリンにより開発された、心の実感に触れることで、変容を及ぼす心理療法。


HSP特有の生きづらさを克服していきたい方は、是非、フォーカシングの本を読んで、今やったようなワークを深めていってください。

これを行なっていくことで、感情読解能力が育ち、生きる上で、自分の感情と付き合っていく上で、一生もののスキルが手に入りことを私が保証します。

まず、あなたの身体の声(感情感覚)と仲良くなることが、HSPであるあなたがこの時代を生き抜く上での、最初の一歩なのです。

自宅で音声誘導を聞きながらフォーカシングのトレーニングができるように、プログラムを開発しました。
HSPに必要な心理スキルを修得する。HSPセラピープログラムはこちら

以下はフォーカシングに関してのオススメの本をご紹介いたします。

まずは、もっとも売れているフォーカシングの代表作。

「やさしいフォーカシング―自分でできるこころの処方」
アン・ワイザー コーネル (著)

フォーカシングそれはカール・ロジャーズの流れに立ち、うまくいったカウンセリングのエッセンスを集約した方法。心でも身体でもない“あいまいな実感”を手がかりに、こころのメッセージを聴いていく静かで穏やかなセルフヘルプ法あらゆる癒しの基本的技能。


やさしいフォーカシング―自分でできるこころの処方 [単行本] / アン・ワイザー コーネル (著); Ann Weiser Cornell (原著); 大沢 美枝子, 日笠 摩子 (翻訳); コスモスライブラリー (刊)


もっと気楽に学びたい方はこちらがオススメ。

「マンガで学ぶフォーカシング入門―からだをとおして自分の気持ちに気づく方法 」
福盛 英明 (著), 森川 友子 (著), 村山 正治 (監修)

「フォーカシングって何?」 フォーカシングをまったく知らない人にもわかるように、マンガやイラストを駆使してやさしく解説した入門書。フォーカシングのやり方を具体的に紹介。

マンガで学ぶフォーカシング入門―からだをとおして自分の気持ちに気づく方法 [単行本] / 福盛 英明, 森川 友子 (著); 村山 正治 (監修); 誠信書房 (刊)
ラベル:HSP 感情読解能力
posted by ms at 12:38| Comment(0) | HSP(繊細すぎる人) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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