2011年11月18日

HSPを改善する認知療法

繊細すぎる人達(HSP)に対して、今現在、最もスタンダードな心理療法はおそらく認知療法です。

私のカウンセリングルームにも、日々、自分の繊細さや人見知り、気疲れに対して悩んでいるHSPの人達が、相談に来られます。

そして1つの選択肢として認知療法をおすすめすることがあります。(あくまで1つの選択肢に過ぎませんが)

HSPを改善できる認知療法とはどんなものでしょうか?

その理論はとてもシンプルです。

一言で表すと、

あなたが繊細な反応をするのは、心のなかに原因となる思考や思い込みがあるはずだ。だからその思考や思い込みを変えると、繊細な反応も変わるはず。

ということです。 (めちゃめちゃ乱暴にまとめましたが…(^_^;))

これを式で表すと以下のようになります。

【状況】友達が嫌な顔をした→→【思考】きっと私は嫌われているに違いない→→【感情】落ち込む

友達が嫌な顔をするという【状況】があるから、落ち込むという【感情】が生まれるわけではなく、

その間には【思考】という自由がある。

だから、【思考】をもっと適切なものに変えると、その後の感情も変わるぞ!というお話しですね。

この場合だと、「きっと私は嫌われているに違いない。」を「どうしたのかな?」くらいの思考に思えると、「友達に聞いてみよう。」という反応に変わり、気持ちも楽になるわけです。

だから、その瞬間に自動的に生まれてくる思考を見つめ直して、変えていくことで、感じ方や反応を変えていこう!というのが認知療法です。

HSP(過度に繊細な人)は単に思考の問題だけではなく、神経が敏感であったり、脳幹が鍛えらていなかったりと、物理的な問題がありますので、そこを鍛えるという方法もありますが、

あくまでソフトウェアである心の問題を改善する方法として、この認知療法というやり方には力があります。

そして、認知療法の中で言われている、陥りやすい思考パターンの癖には以下のようなものがあります。

HSPである方は、思い当たるフシがあると思います。

【10の認知の歪みリスト】

(1)”全か無か”思考
物事を「全か無か」「白か黒か」といった二分法で考えて、その中間など考慮に入れようとしない考え方。

(2)一般化のしすぎ
ひとつかふたつの事実を見て、「世の中すべてこうだ」と思い込む傾向。

(3)心のフィルター
たった1つの良くないことだけに意識が向いてしまい、他の良いものが何も見えなくなってしまう傾向。

(4)マイナス化思考
何でもないことや、あるいは良いことまで、悪い方に解釈して、悪い事と捉えてしまう傾向。

(5)結論の飛躍(心の読み過ぎ)
わずかな根拠から、相手の心を勝手に推測し、事実とは違う結論を下してしまう。
あるいは、根拠もないのに悲観的な結論を推測してしまう。

(6)拡大解釈と過小評価
自分の欠点や失敗を過大に捉え、逆に成功や長所は小さく見積もってしまう思考の癖。

(7)感情的決めつけ
「自分がこう感じているのだから、現実もそうであるに違いない」と誤って思い込むこと。
「自分が罪悪感を持っているんだから、相手は怒っているに違いない。」

(8)「すべき」思考
何をするにおいても、「こうすべきだ」「〜すべきではない。」「常にこうあらねばならない」
などと厳しい基準を作り上げてしまう思考パターン。

(9)レッテル貼り
「一般化のしすぎ」がより極端になったケース。ミスをした時に、そのミスを評価する前に「自分はダメな人間だ!」とレッテルを貼ってしまう思考パターン。

(10)自己関連づけ
身の回りで起きる良くない出来事を何でもかんでも、自分の責任だと思ってしまうこと。

いかがでしたか?

これあるある! となったのではないでしょうか。

ちなみに先に挙げた、

【状況】友達が嫌な顔をした→→【思考】きっと嫌われているに違いない

という思考は、(5)結論の飛躍(心の読み過ぎ)に当てはまりますね。

さて、今回のお話しの中で一番私が言いたかったことは、何かと言いますと、


神経が敏感だとしても、認知の歪みは修正できる。

ということです。

HSP(過度に繊細な人)は、もともと神経系が人より敏感にできています。でもそのことと、心の中の思考パターンが歪んできることとはまた別の問題です。

元々は、繊細だからこそ捉え方が極端で、認知の歪みが身について行ったのでしょうが、身につけたものは意識すれば外せるということです。

だから、神経は敏感で繊細だけど、捉え方や考え方はお気楽で生きやすいHSPも可能だということです。

HSPが幸せに気楽に生きるために、一度じっくりと時間を取って、心の修正をしていくのはとても役立つものです。


posted by ms at 10:41| Comment(9) | HSP(繊細すぎる人) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月11日

忙しいと自分がわからなくなる人

HSP(過度に敏感な人々)は、毎日の生活の中で起こる様々な出来事に対して、深く丁寧に解釈をしていきます。

例えば、友達と会って話をした後も、その内容を何度も頭の中で思い返して、思い出し笑いをしたり、じっくりと幸せに浸ることができます。

日々をとても丁寧に生きているということですね。

これはこれで素晴らしい性質なのですが、スピードが速く情報が多い現代社会では、それが逆に生きづらさになっているケースがあります。

繊細で内向的な人たちが、日々の出来事を自分の中に落とし込むには、現代社会は余りにスピードが早すぎるのです。

私自身もサラリーマンとして働いていた時は、1日の仕事を終えても、いろんな出来事がありすぎて、それを気持ち的に完了することができずに困っていました。

興奮して眠れないこともありました。

もっと心の奥底で処理するべき感情や気づきがあるような気がするのですが、それに向き合っている暇が無いわけです。

そうやっていろんな出来事や情報を、自分の中に受けとめられないまま生活を続けていくと、次第に自分に着地していないような、自分から切り離されてしまったようなそんな感覚を覚えるようになります。

これは本当に、分かる人にだけ分かる感覚で、分らない人は一体何の話なのかと(笑)思われるかもしれませんが、HSPの当人にとってはとても重要な問題なのです。

もしかしたら、そういう問題に生きづらさを感じている当の本人ですら、自分の無意識の中に何が起こっているのかを理解できずにいるのかもしれません。

なんで、自分は気持ちがワサワサするのだろう。

この解消しきれない感覚はなんだろう?

そうやって、漠然とストレスを溜め続けて不眠症になったり、不満を持ったりします。

こういったタイプの方は、定期的に時間を取って心を整理して自分とつながる必要があります。

自分がHSPであることを理解して、それでもこの現代社会で生きていくために、自分のメンテナンスをする必要があるわけです。

今回は、私自身も定期的に行っているとても効果がある方法をお伝えします。

生活に流されて、自分とのつながりが薄くなっているなと感じたら、次のような時間を取るようにしてください。

【方法】

夜、暗闇の中で1人きりになり、ローソクの火をつけます。

1人であることと、暗闇があることと、火の光があることが大切です。

隣の部屋で誰かが起きてたり、テレビを見るたりするとダメです。寝静まるのを待ちましょう。

そして、耳栓をするか、あるいはゆったりとした音楽を流しましょう。

ローソクの火の元に、1枚の紙を置いて、なんでも心に浮かんだことや思ったことを書きましょう。
文章でなくても絵でも、箇条書きでも、書き方は何でも構いません。とにかく自分の心に浮かんでくるのをそのままに飾らずに紙に書いていきます。

急ぐ必要は全くありません。書くことを目的にする必要もありません。

ただ、暗闇とローソクの光の中で、思いのままに心を遊ばせてあげることが大切です。

そうするといつになく深い自分自身とつながれる感覚を感じられるようになります。

自分に着地している感覚が取り戻されていきます。

電球が発明されるまでの何万年もの間、人間は夜には闇と火の光の中で過ごしてきました。

だから、闇と火を見ると脳の中の精神性に関わる部分が活性化してくるのです。

夜には夜の心があるということです。

こういう時間を過ごして、思いつくことが出てこないくらいまで、紙に想いのままに書き出してから眠ると、翌朝の気持ちのすっきり具合に驚かれると思います。

体の軽さがまるで違うのです。

私にとって、今ではなくてはならない時間になっています。

同じような感覚に悩まされているあなたにお勧めします。

ただし、くれぐれもローソクの火には注意をしてくださいね。

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自分がHSP(過度に敏感な人)かな?と思ったら、HSP診断にチャレンジ!

posted by ms at 14:14| Comment(6) | HSP(繊細すぎる人) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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